
DIARY
上北健(KK)
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DIARY
上北 健 (KK)
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1
痛いこと忘れて、
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2
零したあの青い言葉。
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3
遠い春の終わり。
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4
夕暮れの街は今日の罪を知らないように、
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5
終わりの鐘を鳴らすんだ。
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6
路地裏。笑い声。窓の向こう、
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7
嬉しそうな家族の風景。
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8
胸が苦しくて見上げた先、
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9
はじめての星が輝いていた。
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10
僕はひとり常夜灯に照らされて、
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11
明日を待って、秒針に急かされて、
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12
気付けば何も残らない今日を悔やんでは放り出して、
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13
いつも残るのは変われない僕の方だ。
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14
愛に怯えて離れた町。
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15
風はまだ暑い。夏の終わり。
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16
積み上げた荷物、
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17
笑い合えた日の記憶、
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18
置き去りで歩く。
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19
先は見えないけど。君が居ないけど。
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20
遠回り、ブランコ公園、
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21
水飲み場、消えゆく命、
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22
市民ホール、ピアノの音、
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23
君が儚く笑うんだ。
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24
重なり合う景色達が啄んでゆく、僕の形を。
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25
ありふれた声は要らない。僕は要らない。
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26
腫れた目こすって約束した、また会うこと。
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27
辛い秋の終わり。
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28
大丈夫、君なら。
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29
笑っていて。と、胸の中絶えず響く。
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30
今も ほら。
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31
転んだって前だけを向いて、
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32
みっともなくても気にしないで、
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33
言いたいな、言いたいな、
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34
「ずっと一緒に居てよ。」
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35
僕にだって意味があるように、
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36
誰にだって意味があるから。
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37
聞きたいな、聞きたいな、
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38
明日に繋がる声を。
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39
いつか今日を思い出す時に、
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40
君の笑顔が消えないように。
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41
いつか僕が居なくなる前に、
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42
君との日々が消えないように、
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43
これを残すよ。
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44
あいも変わらず足跡ひとつ。
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45
道の途中。寒い冬の終わり。
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46
夕暮れの街が、
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47
少しだけ優しく見えた。
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48
そんな日の話。
